キャンプで作るご飯の定番「カレーライス」。
ルーで作る一般的なカレーライスじゃなく、スパイスカレーもキャンプで作るのはそんなに難しくはありません。
おうちからスパイスに漬け込んでおくことで、あとは現地でご飯を炊いて、カレーを煮るだけなので、ルーを使うカレーとなんら変わりはありません。
今回はちょっと趣向を変えて「ビリヤニ」を作ってみることにしました。
ビリヤニを作るのは人生で初めてなのですが、ご飯とカレーをいっぺんに作ることができるので、キャンプ向きなのではないかと思いまして。
密閉度が高い鍋で作る料理ということで、ダッチオーブン料理にもぴったりだと思います。
さて、初めてのビリヤニ作り・・・しかもキャンプでということで上手くつくれるのでしょうか?
キャンプで作るダッチオーブンでビリヤニ どんな料理か?
まずはビリヤニとはどんな料理か説明します。
ビリヤニとは?
ビリヤニとは、パエリヤ・松茸ご飯(!)と並ぶ世界三大炊き込みご飯の一つ。
インドやその周辺国で食べられている、お肉とスパイスの炊き込みご飯。
バスマティライスというインドの高級米を使用している。
松茸ご飯が世界三大炊き込みご飯ということは知らなかった・・・。
まあ、要するにインド式の炊き込みご飯ということです。
ビリヤニの種類
ビリヤニには大きく分けて3種類あるそうです。
- パッキ式
ヒンディー語で「調理された」という意味で、まずカレーを作り、その上にゆでたお米を乗せて蒸し上げる作り方。 - カッチ式
ヒンディー語で「生」という意味で、スパイスとヨーグルトでマリネしたお肉を鍋底に敷き、その上にゆでたお米を乗せて蒸し上げる作り方 - ヒンドゥー式
まずカレーを作り、その上に生米を投入し、一緒に炊き上げる作り方
いずれもカレーとご飯を層にして蒸し上げるというところは共通しているようです。
この中で一番手軽に作れるのはカッチ式ですかね。
お肉はマリネしておけばいいし、お米をゆでるだけでカレーを作らなくていいのは一番手間がかからないと思います。
キャンプのご飯は、あまり手間をかけず作りたいですから、鍋を火にかけてのんびり待つ料理はいいですね。最高です。
という訳でカッチ式のビリヤニを作ることにしました。
ビリヤニに欠かせないバスマティライス
スパイスカレー好きなら誰でも知ってる「バスマティライス」。
タイ米と同じインディカ米の一品種。
その中でも世界最高峰のインドの高級米です。
世界で一番長いお米で独特の香りがあります。
粘り気がなくパラパラしているので、汁気が多いスパイスカレーにはぴったり。
GI値がとても低く、血糖値が上昇しにくい低糖質食材としても注目されているバスマティライス。
だからフワフワで軽い食感で日本米と同じ1合でもぺろりと平らげてしまうのですね・・・。
今回はバスマティライスがなかったので、近いお米、「ジャスミンライス」を使うことにしました。
バスマティライスとジャスミンライスの違い
ジャスミンライスをカルディで購入。
バスマティライスと同じく香りのある高級米。
ビリヤニと名乗るにはバスマティライスじゃなければダメらしいのですが、別にいいじゃないか!おいしければ。
ジャスミン米といってもジャスミンの香りがするわけではなく、ジャスミンの花のように白いところから名付けられたそうです。
こちらもインディカ米の中では高級なお米で、他のタイ米に比べて甘みが強く、しっとりとしています。
バスマティライスに比べてでんぷん量が少ないようですが、ほぼ同じ炊き方です。
少し違うのは、バスマティライスは浸水させますが、ジャスミンライスは浸水させないというところです。
ジャスミンライスは水をよく吸う性質があり、水に浸けるとお米が柔らくなり欠けてしまったり、パラパラの食感が台無しになってしまいます。
逆にバスマティライスは吸水させることで割れにくくなるといわれているので1時間ほど浸水させます。
同じインディカ米でも、この辺りが少し違うようです。
キャンプで作るダッチオーブンでビリヤニ 作り方
では作り方です。
今回は牛肉で作りました。
バスマティライスの場合とジャスミンライスの場合と工程が少し違いますので、両方のやり方を書いておきます。
分量は2~3人分ですが、2人でぺろりと食べてしまう量です。
ダッチオーブンでビリヤニ 材料2~3人分
- バスマティライス 又は ジャスミンライス 200g
- 塩 小さじ1(米をゆでる用)
- 水 500㏄
- 牛肉カレー用 200g
- 塩 小さじ1(マリネ用)
- 砂糖 小さじ1/2
- ヨーグルト 50g
- コリアンダーパウダー 小さじ2と1/2
- チリパウダー 小さじ1/2
- ターメリック 小さじ1/2
- クローブパウダー 小さじ1/4
- 生姜・ニンニク 各1かけ
- シナモン(ホール) 1かけ
- クミンシード 小さじ1
- ベイリーフ 1枚
- 玉ねぎ 1/2個
- バター 20g
- ミニトマト 数個
- パクチー少量(今回はパセリ)
塩は米をゆでる用と肉をマリネ用にそれぞれ小さじ1ずつ使います。
ニンニク・生姜はすりおろしておきます。
玉ねぎは薄くスライスしておきます。
私はパクチー苦手なのでパセリを使いますが、お好きな方は是非パクチーで。
実はバターは30gで作ったのですが、ちょっと油っぽくなったので20gに変更しました。
こってりしたのがお好きだったら30gにしてみてください。
キャンプで作るダッチオーブンでビリヤニ 家での準備
キャンプに行く前日に下準備をしておきます。
- 牛肉、ニンニク、生姜、パウダースパイス、塩、砂糖、ヨーグルトをジップロックに入れて揉みこんでおく
- 玉ねぎはスライスしてビニール袋に入れておく
- 米の分量を量ってゆでる用の塩、シナモン、クミンシード、ベイリーフと共にジップロックに入れておく
米はゆでる時に塩とホールスパイスを入れてゆでるので、あらかじめ一緒にしておく。
これらはクーラーボックスに入れて持って行きます。
キャンプで作るダッチオーブンでビリヤニ 作り方
キャンプ当日。
焚火での作り方です。
本格的な作り方では、玉ねぎをフライドオニオンにしますが、そんな大変なことはキャンプでしたくないので、鍋底に玉ねぎを敷いて焦げ目をつけるキャンプ仕様の作り方です。
準備
バスマティライスを使う場合は軽く洗って1時間ほど浸水させておきます。
お米をゆでる
- 鍋に水を沸騰させ、米・塩・ホールスパイスを入れる
- くっつかないように時々混ぜながら7分ゆでる
- ザルにあげる
ダッチオーブンで蒸し上げる
- 鍋底にバター10gとスライスした玉ねぎを敷く
- マリネした肉を入れる
- その上に茹でた米をホールスパイスごと入れ平らにならす
- その上にバターとミニトマトを置く
- パクチーを使う場合はこの時上に乗せます
- 蓋をして火から離して遠火で10~15分蒸し上げる
シューっと蒸気があがってきますが蓋を開けずに我慢です。
火が底に当たるか当たらないかの火加減で。
薪の上に置く場合は、おき火にして炎が当たらないようにして弱火を作ります。
- 蒸しあがったら火からおろして10分ほど蒸らす
- 蓋を開けてパセリを散らしてざっくり混ぜたら完成!
キャンプで作るダッチオーブンでビリヤニ 作ってみて
食べた感想
カレー用の安い牛肉でしたが、前日からマリネしておいたので柔らかくおいしかった。
米を塩を入れてゆでることで米に塩味がついていて、いい塩梅でした。
そして、ふっくらパラリと蒸しあがっていて、米が多かったかなとも思いましたが、美味しくて夫と二人ぺろりと平らげてしまいました。
工夫したところ・ポイント
玉ねぎを底に敷くことで、しっかりあめ色になって甘みが引き出されていて狙い通りの出来具合でした。
玉ねぎを炒めたり揚げたりといった手間を省いても、しっかりメイラード反応がおきて美味しくできたので大成功です。
トマトは生をトッピングするのが通常のようですが、ミニトマトを一緒に蒸すことで切る手間もなく、味のアクセントになってよかったです。
キャンプで料理を作るとき、
- 手間を省く
- 洗い物を少なくする
の2点を重点に置いて献立を考えます。
キャンプでビリヤニを作ろうと思ってから色々ビリヤニのレシピを調べてみて、自分なりにアレンジして外レシピにしてみました。
レトルトを使わなくても本格的でも手軽なビリヤニのレシピになったのではないかと思います。
改善点をあげるとすれば、焦げるのをさけるためにバターを20g底に置いて、上に10gのせましたが、底に20g置くだけで十分だと思います。
今回の料理は初めて作るので、米をゆでる鍋を別にしましたが、ダッチオーブンでゆでて、ザルにあげた後キッチンペーパーでふき取って次の工程に移れば良かったかなと思いました。
バターを使う料理なので、水でスッキリ洗うのが大変なので、新聞紙などでふき取ってからお湯につけて洗う。
家に帰ってからもう一度洗うというふうにしたらいいですね。
せっかくのんびり過ごしに来たのにバタバタするのは嫌なので、なるべく手間は省きたいです。
キャンプでビリヤニ、難しそうだけど案外簡単にできて美味しいのでおすすめです。
是非挑戦してみてください。
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